2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

【チャタレー事件】暇な女子大生のツイートは刑法175条に違反しないのか?

【事件の内容】 イギリスの作家D・H・ローレンスの作品『チャタレー夫人の恋人』を日本語に訳した作家伊藤整と、版元の小山書店社長小山久二郎に対して刑法第175条のわいせつ物頒布罪が問われた事件です。この著作には露骨な性描写が含まれていました。翻…

【勘違い騎士道事件】勘違いで傷害致死罪は軽くなるのか?

【事件の内容】 1981年7月5日午後10時20分頃、イギリス人A(在日歴8年)は、夜間帰宅途中、路上で泥酔した女性Bとこれをなだめていた男性Cとがもみ合ううち、Bが倉庫の鉄製シャッターにぶつかって尻餅をついたのを目撃しました。 その際、女性Bが「ヘルプミ…

【尊属殺人規定違憲判決】レイプ魔の父親を殺した女性は死刑か無期懲役かどちらか(だった)。

昔の刑法では尊属殺人(親殺し)は普通の殺人罪に比べて特に重く罰せられていました。親殺しは「死刑か無期懲役」しかなかったのです。 しかし、ある事件がきっかけで、尊属殺人重罰規定は憲法違反と判断されました。 その事件の内容が凄惨すぎます。 【事件…

ベートーヴェンの生き方がすごい。

私はクラシック音楽をよく聴く。 特にベートーヴェンの音楽が好きだ。 ベートーヴェン…音楽家として天賦の才能を持ちながら、徐々に耳が聞こえなくなるという病を抱えた悲劇の人。 ベートーヴェンの耳に異常が生じたのは30歳ころからと言われており、40…

刑罰の意味。【冨田真由さんの事件で懲役14年の判決は軽すぎるのか?】

先日、冨田真由さんの殺人未遂に対する裁判員裁判の判決が言い渡されました。 「懲役14年(検察求刑17年)。」 ネットをはじめとして、世間では刑罰が軽すぎるという論調が主流のようです。 一方で、検察求刑が17年であることも含め、刑事事件を手がけ…